前回、《建てるまで編》と題してお話を伺ったI様。新居が完成して、入居後しばらく経ったので、改めて奥さまにお話を伺ってきました。(前回の先輩インタビュー「I様邸 《建てるまで編》」は、こちらからご覧になれます。


家族写真

ご新築、おめでとうございます。また、本日は、お招きありがとうございます。さっそくなのですが、お話を聞かせてください。

新しい我が家 第一印象を教えてください。

旅行に来たみたい! 旅館に来たみたい! それが第一印象です!

この部屋で家族写真を撮ると、温泉旅館に旅行に来ているみたいに撮れるんです。友人にも写真を見せたんですが、「えー。温泉に行ったのかと思った」って。なんか、うれしくなっちゃいました(笑)。住んで1か月くらい経ったころ、「あ、ここが自分の家なんだ」って実感して、またまたうれしくなっちゃいました。

たしかに、木のぬくもりが感じられるステキなお宅。お気持ち、わかります!

ながら・加藤建築で建てた家、実際に住んでみて、いかがでしたか?

本当に思っていたこと、願いがかなったって思います。

最終的には、加藤さんの話を聞いたり、加藤さんの建てる家を見たりしているうちに、日本家屋がいいなと思うようになって、自宅を日本家屋で建てることになったんですが、実は、もともとは洋風の家に憧れていました。

でも、加藤さんにお願いして日本家屋で建ててよかったって思います。洗面所には、大きい鏡のドレッサーも造ってもらって。洗面台の横に、こんなに広いスペースがあるので、ここに座ってゆっくりお化粧ができるんです。それも、椅子がぴったり入る造りになっていて、「座れるドレッサー」なんですよ! 私の希望を聞いて、加藤さんがオリジナルで造ってくれたんです。既製品ではないんです!

洗面

ながら・加藤建築さんで日本家屋を建てて、まったく後悔ありません! 玄関を入ってすぐのところに大きなシュークローゼットがあったりして、本当に満足しています。「思っていたのは、こうじゃない!」っていうところが、まったくないんです。

多様な木の表情が楽しめる家がうれしい

それから、住んでみて思ったのは、やっぱり自然の木はいいなということ。この家、たくさんの種類の木が使ってあるんです。ヒノキ、スギ、カエデ、ミズメザクラ、ケヤキ、などなど。たくさんの種類の木を使っているので、いろいろな色・表情が楽しめます。

どれも少しずつ違うのに、全体と調和しているし……。見ていると心が落ち着くし、楽しいし、ワクワクするというか……。

日本家屋って、すきま風があったり、寒いイメージがあったりしました。でも、実際に住んでみると、すきまって全然ないんですよね。少なくとも、私はわかりません。逆に、自然の木を使っているからか、乾燥を感じないんです。そういえば、住み始めたころ、家がパキッて音がしたことがありました。木の音かしら……。

すると、そばで聞いていた棟梁が答えてくれました。木のパキッて音は、木が収縮するときの音なんだとか。自然の木は、呼吸していて収縮するもの。人が住み始めたばかりのころは、室内の湿度が変化するので、パキって音がします。これは、木が生きている証。家を建てる時には、そうした収縮も計算の上で建てているし、住み始めてしばらく経てば、落ち着いてきて、徐々に音もしなくなるから!

自慢は掘りごたつ 省エネで寒くない!

ねぇ、このこたつ、温かいでしょう? これ、加藤さんが造り付けで作ってくれたこたつなんです。

今座っているこたつを指して、奥さまがおっしゃいました。確かにほのかに暖かい。熱すぎず、じんわりと温まる感じです。

掘りごたつ

なんと、このこたつ、完全なる加藤さんの手作り。天板になっている一枚の木材からスタートしたそう。この立派な木材に合わせて掘りごたつを作ったんですって! 大人が6人囲んでも余裕のサイズの掘りごたつ。そして天板の木材の裏には、ステンレスの反射板が取り付けられているので、足元に隠されたヒーターはひとつでも、十分暖かい。

「とても居心地がいいので、家族皆が、一日中、ここにいるんです」と奥さま。寝るとき以外は皆ここにいるんだとか。省エネだし、家族全員がずっとここに集うって、ステキですよね。

たくさんの食器が収まった造り付けの収納

そのほかにも、自慢の場所ってありますか?と伺うと、お母さまが教えてくださいました。

私、食器集めが趣味なんです。どれも愛着があって、断捨離できず、なかなかお別れすることができなくって……。ずっと段ボールに入れたままのものもありました(笑)。でも、加藤さんが作ってくれた造り付けの収納は秀逸。引き出しの深さ、高さが絶妙で! 一番上の棚でも、ちょっと背伸びをするだけで届くし、奥行きもちょうどいい感じなんです。それでいて、ぴったりの寸法で作ってくれたので、全部食器が入りました!

食器棚

そして、お母さまは、こう付け加えられました。

うちは転勤族だったので、住み替えの経験が多いんですよ。でも、自分の想い、夢がかなったって思えた家は、これがはじめてです。大手住宅メーカーの建てた家にも住んだことがあるんですが、「夢がかなった」って思えたのは、これがはじめて。きっと、住めば住むほど、良さがわかるんだろうなって思います。

これから建てる方にひとことアドバイスはありますか?

絶対、棟梁のアドバイスは聞いてください! お母さまと奥さまが声をあわせておっしゃいました。

この家、ほとんど不満はないんです。満足しているんです。

加藤さんは、建てている途中にも、何度も現場でミーティングの機会をとってくれます。建てる前には分からなかったけれど、出来上がってくる家を見ながら、「台所の幅は、どんな風がいいか」とか「収納の位置はどこがいいか」とか、都度聞いてくれて、アドバイスをくれるんです。だから、完成してからの後悔がないんです。家を建てる時、憧れとか、こんな家に住みたいというような希望はあるけれど、台所の幅とか、そういう細かいところまでは、あんまり考えることはないですよね。でも、そういうところが住むうえでは重要なんですよね。

家族2

後悔したことを唯一挙げるとすると、トイレに収納を作ればよかった……とちょっとだけ後悔しています。でも、実は、棟梁が途中でアドバイスくれていたんです。「トイレに収納があったほうがいいよ」って。その時、「トイレはスッキリしたほうがいいから、収納はいらない」ってお断りして、作ってもらわなかったんです。しかし、実際に住みだしてみると、トイレには絶対収納があったほうがいい。掃除道具とか、トイレットペーパーとか、トイレにおいておけたら、便利ですよ。

建てる時には、頭の中で実際の生活をシミュレーションしてみて、万全だと思っていました。でも、実際に住んでみると思い至らなかったことが結構あります。棟梁は、いままでの経験から、住んでからのことを考えてアドバイスくれるので、絶対に、よーく話を聞いておくべきだと思いました。これ、本当です。

外観

住んでみないとわからないことって、いっぱいあるんですね。終の棲家、ずっとお付き合いしていく家だから、「建ててよかった」「住んでよかった」と思いたい。喜びいっぱいのI様ご一家を拝見し、改めてそう感じたお宅訪問でした。

今日は、ありがとうございました。