最終追記:2017年11月28日更新
湿気に対する日本家屋の基本とは
昔の家は、どうなっていたかご存じでしょうか。過去の記事「快適は不健康?【日本家屋はエコで健康 その2】」でも紹介していますが、まずは「キッチン」…そうです、かまどなどのある土間だったんですよね。そしていわゆる離れにあったのが「お風呂」「洗面所」「トイレ」などの水回りを外に持っていくことで家を守っていたんですね。昔の田舎の家に行くと「なんて不便な造りの家だろう?」と思われた経験があると思います。実はこんな理由があったのですね。
しかし、現在になり「土地の広さ」の関係や「便利を優先」するために、水回りを家のなかに持ってきてしまったわけです。便利になっていったひとつの要因は、水道という文明の利器の発達も関係していますよね。
水道は人々の生活を変えてきました。蛇口をひねれば、どこでも水が出る。でも、水を流すということは、必ず排水がある。そこに湿気が溜まるものなんです。
タイル貼りの浴室は要注意
昔のお風呂場の場合、普通の湯船とタイル張りの壁であることが多かった。そのタイルの目地のところから湿気が外に出ているものです。壁に亀裂が少し入っていたら、湿気によって、割れてきているということです。水が目地から壁のなかに入って、床に流れているんです。壁や床下がその湿気により浸食されていきます。
まずこれが昔の水回りトラブルの代表でした。
そこにさらなるトラブル、「シロアリ」が湿気に寄ってくるんですね。
湿気を溜めないようにするには、換気するしかありません。一昔前に建てられた家は、床が少し低めなので、湿気が多いと、基礎もしくは土間に溜まった湿気が上がってきて、洗面所の床がプカプカと柔らかくなってくるんですね。水回りのトラブルは昔の家には多く見られましたが現在は「ユニットバス」の登場で随分と減っています。
最近のユニットバスは、二重パン構造になっていて、床に水が落ちないようになっているので、僕も構造的に優れているそういったユニットバスを使っています。
水回りについては、ユニットバスをお使いでない場合は、
少しでも「おかしいかな?」と思った時点で
業者さんに見に来てもらうことです。
被害が少なくて済みます。でも、散々使った挙げ句の果てに修理すると、洗面台もお風呂も変えないと……ということになります。そうなると何百万円というリフォームになってしまうんですね。
虫歯と同じで放っておくと、ひどくなるんです。