最終追記:2017年06月15日更新
古民家の解体・リフォーム・日本家屋の見分け方
今回は、少し趣向を変えて素朴な質問に答える形にしてみました。
質問1 古民家の解体
質問2 いい大工の探し方
質問3 日本家屋の見分け方
質問4 リフォーム
の4つにお答えします。
質問1 古民家の解体について
実家にある古民家を解体したいのですがどんなひとに頼めばいいのでしょう?立派な柱があるので、壊すのはもったいなくて。
壊すんじゃなくて解体する場合です。
それなら、「造る」技術を持った人である必要がありますよね。腕のいい大工さんに頼むほうがいいと思います。解体は、その構造や造り方がわかっていないと難しい。建物がどんどんできあがっていく建築現場と違って、どんどん中身がなくなっていくわけですから、まずしっかりした足場を組む必要があります。柱をどんなふうに組んでいるのかがわからなければ、どの柱を抜けば、どんなふうに倒れるのかわかりません。知らずに解体するのはとても危険です。
何より100年かけて育った木を、100年間柱として使い込んできたようなしっかりとした柱なら、リサイクルしない手はありません。壊してしまうのは、もったいないですよね。
質問2 腕のいい大工の探し方
腕のいい大工さんを探すにはどうしたらいいでしょうか?
まずは、その大工さんが建てた家を見せてもらうことです。依頼して作業をしてもらう古民家の近くで探しましょう。ちょっと勇気はいりますが、
「いいなぁ」と思う日本家屋に住んでいる人に
直接聞いてみてもいいかもしれません。
質問3 日本家屋の見分け方
大工さんが建てた日本家屋かどうかどうすれば見分けられますか?
大工さんが建てた家かどうかは、外観でわかるはずです。屋根や柱を見てみれば、伝統的な和風建築かどうかがわかります。また、入った玄関を見てもわかるはずです。玄関が広い土間になっていて、木がたくさん使われています。敷台といって玄関の土間を上がるところにみなさんが腰をかける板がありますが、これをチェックしてみてください。
大きな一枚板であることも多いです。日本家屋の大工が作った家は、あちこちに自然のままの木が見えるように造られているはずです。
なにより大工が建てた家は、木の香りがします!
また、大工が建てた家は窓が大きく風と光を考慮して建てています。僕なんかは、東西南北すべて四方から風が入るように設計しています。
質問4 リフォーム
日本家屋の大工さんは、古民家のリフォームもできるんでしょうか?
棟梁ならば、どんなふうに建てられたのかはできあがった家を見ればわかります。構造がわかった上でのリフォームですのでどの柱なら取り除いても大丈夫なのかもしも取るのであれば、どこを補強すればいいのか耐震強度を考慮しつつ、家主さまの相談にも乗れますよ。
「解体してみないと、構造がわからない」と言われた場合は現場での経験が少ないということであり、本当の大工さんではないということです。
大工なら、建てた方法がわかっているので古民家のリフォームも、その構造を活かしたままでリフォームをすることができます。いい大工さんが地元で見つかるといいですね。